家族性コレステロール血症に関する保険診療での遺伝子解析検査について
家族性高コレステロール血症に関する保険診療での遺伝子解析検査について家族性高コレステロール血症は、生まれたときからLDLコレステロール（悪玉コレステロール）が血液中で高くなり、若いときから動脈硬化が進んで、特に心臓の血管（冠動脈）に大きく影響し、心筋梗塞や狭心症を引き起こします。一般人口の300人に1人程度の比較的頻度が高い遺伝性疾患です。当院は日本動脈硬化学会の家族性高コレステロール血症紹介可能施設です。
大部分の患者さんでは、小児期からLDLコレステロールが高いこと以外、特に症状はありません。しかし、生まれてからずっと血液中のLDLコレステロール濃度が上昇している結果、血管壁に脂質がたまって動脈硬化が進み、若い年齢で心筋梗塞を中心とした動脈硬化性疾患を引き起こします。このような体質は遺伝するので、親、兄弟、叔父、叔母、祖父母、子供など、血縁関係の方の中にも同じようにコレステロールが高く、心筋梗塞、狭心症などの心臓病を発症する危険性が高いことも特徴です。そのため、患者さんだけでなく血縁関係がある皆さんも同様に検査を受けることが重要です。
家族性高コレステロール血症の患者さんでは、狭心症や心筋梗塞などの病気になる前から動脈硬化を予防することが最も重要です。診断には、LDLコレステロールの測定をはじめ、家族内調査、アキレス腱の厚さのチェックなどが役立ちます。
最も確実な診断である遺伝子解析検査についても2022年度より保険診療の適用となり、当院でも実施可能となりました。なお、遺伝子解析検査は年齢に関係なく可能ですが、通常の採血に追加して２mL必要です。個人情報は「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス（最新版）」に基づいて安全に管理・保管されます。
詳細については、以下のサイトを参照ください。
・家族性高コレステロール血症（FH）とは？【日本動脈硬化学会】
https://www.j-athero.org/jp/general/6_fh/
・家族性高コレステロール血症（FH）の紹介可能施設【日本動脈硬化学会】
https://www.j-athero.org/jp/specialist/fh_facility/
・遺伝子解析受託検査会社に関する情報
https://www.kubix.co.jp/business/diagnosis/genetics.html
遺伝カウンセリングについてまた、当院では、家族性高コレステロール血症の遺伝子解析検査を実施し、その結果について患者さんまたはそのご家族等に対し、ご希望がある場合に、別途日本医学会が公表した「医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドライン」に基づいて遺伝カウンセリングを保険診療として行います。
遺伝カウンセリングは、遺伝子が関与している生まれつきの病気である家族性高コレステロール血症の特性・性質に関する様々な問題について、患者さんまたはそのご家族等が、不安・心配、困っていること・悩んでいること、疑問・質問、考えや意思について自由にご相談できます。なお、個人情報を含む相談内容は「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス（最新版）」に基づいて安全に保管・管理されます。
遺伝カウンセリングでは、相談内容によっては妊娠や出産に関する事も確認します。聴取した情報を基に病気や遺伝の可能性について評価します。必要と思われる適切な情報−疾患や医療、遺伝現象、社会的資源などについてお話します。遺伝子を調べる検査を検討するときは、その検査が患者さんやご家族に与える影響、倫理的・社会的な問題なども考慮しながら話し合い、患者さんが自分の意思で決めることができるよう支援します。受けた検査の結果についても丁寧に説明し、検査や医療の選択肢について悩んでいるとき、情報や考えを整理するのに役立ちます。また、必要に応じて他の医療機関を紹介し、適切な医療が受けられるよう調整します。遺伝カウンセリングは、このような対話と情報提供などを通して、患者さんまたはそのご家族等が抱えている問題に向き合い、その状況に適応していくことを支援します。
ご希望の方は、以下の当院受付までお問い合わせください。
実施時間：水曜日 13：00-14：30
予約／お問い合わせ先
医療法人光恵会 光山医院
担当医師：梅本誠治
住所：〒747-0042 山口県防府市今市町21-15
電話番号：0835-22-1361
FAX：0835-22-1778
E-mail:staff2mitsuyama-c.com
|
